貸借対照表を使った会社の安全性分析の基本
流動比率・当座比率・自己資本比率で安全性をはかってみよう!決算期になると、財務諸表が作られることになります。
財務諸表の代表的なものが貸借対照表と損益計算書です。
目にしたことのある方も少なくないと思いますが、結果として出てきた数字を見るだけではなくて、その数字のいくつかを組み合わせて計算することでわかることもあります。
なかでも貸借対照表は「会社の財政状態を表す」表なので、財政状態の良し悪しを分析するのに使うことができます。
つまり資金余力があるかどうかという点から、会社の安全性を調べられるのです。
ここでは貸借対照表から読み取れる安全性について、簡単にできる分析を3つ紹介します。
◆貸借対照表からわかる安全性分析- 流動比率
- 当座比率
- 自己資本比率
流動比率とは
貸借対照表を使った安全性分析のなかでもっともポピュラーなのが「流動比率」です。
流動比率では流動資産と流動負債のバランスを見ることで会社の資金余力を見極めます。
では、実際に計算して検討してみましょう。
当座比率とは
「当座比率」は流動比率よりもさらにシビアに資金繰りの余力を見るときに使われます。
流動資産のうち、より換金性の高い資産に着目して分析します。
では換金性の高い流動資産とは? 当座比率の目安は?
具体的な数値で計算、調査してみました。
自己資本比率とは
最後は「自己資本比率」です。
負債と異なり、返済する必要のない自己資本の比率がどれだけ高いかを見る指標です。
貸借対照表の実例から自己資本比率を計算してみました。
おわりに
以上、安全性分析のなかでも比較的わかりやすいものを紹介してみました。
流動比率であれば、流動資産の総額と流動負債の総額がわかればよいので、その大小だけでもなんとなく安全性を判断できそうです。
- 流動資産>流動負債=安全性が高そう
- 流動資産<流動負債=安全性が低そう
よく決算書は3期分くらい並べて見るものだといいます。
ためしに3期の流動比率の増減を追ってみるだけでも、その会社の安全性の度合いがわかるかもしれませんね。