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ふるさと納税はどんな仕組み?という人のための簡単入門ガイド

意外と簡単、確定申告をしない方法も!

皆さん、ふるさと納税を利用していらっしゃいますか?

「興味はあるけど、なんだか面倒だな」とお思いの方。

たしかに“納税”という言葉のイメージから、手続きが難しそうに見えるかもしれません。
ですが、じつはふるさと納税は意外なほど簡単にできるのです。

ここでは「ふるさと納税って何?」「どうやったら、ふるさと納税できるの?」という方のために、ざっくりわかりやすく制度とやり方をご案内いたします。

ふるさと納税とは、どんな制度?

ふるさと納税は一定額を自分の住んでいるところではない自治体に寄付する制度です。
ふるさと納税を通じて寄付を受けた自治体は、その寄付によって、町づくりや教育、福祉などに、いっそう力を入れられるわけです。

一方、寄付した側のメリットはというと、返礼品がもらえるうえ、寄付した額の大半を翌年の住民税控除・所得税還付で取り戻せるということです。
詳細は後述しますが、寄付額のうち2,000円だけは負担するものの、返礼品をもらいつつ、寄付額マイナス2,000円の税軽減を受けられるのです。

ちなみに「“ふるさと”納税」という名前ではありますが、寄付先は生まれ故郷や本籍地といった文字通りのふるさとでなくても問題ありません。
現在の居住地以外であれば、基本的にどこにでも寄付することができます。

ふるさと納税をするメリット

ふるさと納税をすると、わたしたちにはどんなメリットがあるのでしょうか。

大きく分けると2つあります。

  1. 返礼品がもらえる
  2. 翌年の税金の控除・還付がある

ふるさと納税で返礼品をもらおう

ふるさと納税はただ寄付するだけのものではありません。
基本的には寄付額に応じた返礼品をもらうことになります。
この返礼品がふるさと納税の魅力のひとつです。

返礼品としてたとえば、各地の名産品などその土地ならではの品々をもらうことができます。
代表的なものでいうと──

  • 北海道夕張市「夕張メロン」
  • 新潟県南魚沼市「コシヒカリ」
  • 長野県坂城町「シャインマスカット」
  • 三重県松阪市「松阪牛」
  • 京都府宇治市「手摘み玉露」
  • 山口県岩国市「獺祭

などなど、おいしい飲食料品をもらうことができます。

また食品の産地ということばかりでなく、その土地ならではの返礼品もたくさんあります。

たとえば日本で唯一の耐熱ガラス量産工場があることから、茨城県古河市はHARIOのコーヒードリッパーのようなガラス製品を返礼品に加えています。
佐賀県伊万里市であれば、まさしく伊万里焼の小皿などがラインナップに並んでいます。

このように、ふるさと納税の返礼品は多種多様です。
ご家族の多い方はお米や野菜詰め合わせを選ぶということもあるでしょうし、独身世帯であれば趣味で選ぶということもあるかもしれませんね。
そのほか、トイレットペーパーや洗剤のような生活用品も多数あります。

返礼品については各自治体HPのほか、ふるさと納税を受け付けている各種ふるさと納税サイトでもご確認いただけます。
代表的なサイトを紹介しますので、ぜひ一度のぞいてみてください。

ふるさと納税サイト

ふるさとチョイス https://www.furusato-tax.jp/
楽天ふるさと納税 https://event.rakuten.co.jp/furusato/
ふるなび https://furunavi.jp/
さとふる https://www.satofull.jp/

※全市町村のふるさと納税が登録されているわけではありません。どのサイトもそれぞれに掲載していない市町村があります。

上記のふるさと納税サイトをご覧になるとおわかりいただけると思いますが、寄付はネットショップで商品を注文するのと同じように進められます。
ネットショップで買いたい商品を注文するように、寄付したい自治体と返礼品を選んで寄付するだけですから、なにも難しいことはありませんね(クレジットカード決済も可)。

ちなみに、返礼品はふるさと納税額の30%以内※と決められています。
※20,000円の寄付に対してであれば上限6,000円相当の返礼品

寄付した翌年の税金を下げられる

住民税の控除、所得税の還付

ふるさと納税で寄付した金額総額のうち2,000円は自己負担しますが、残額分は翌年に住民税の控除、所得税の還付が受けられます。

つまり寄付するといっても結果的には実質2,000円の支払いで済むのです。
たとえば50,000円のふるさと納税を行った場合、翌年に48,000円の税軽減を受けられます。
理屈はともかくイメージとしては、あらかじめ寄付した50,000円のうち48,000円を翌年になって取り戻すというとわかりやすいでしょうか。

そのうえさらに、50,000円×30%=15,000円分相当の返礼品までもらえるのですから、お得ですね!

なお、20,000円のふるさと納税を2つの自治体に行ったとしても、20,000円×2=40,000円に対して2,000円を負担します。
つまり、負担金は寄付ごとに2,000円かかるのではなく、その年の寄付総額に対して2,000円を負担するということです。

税金の軽減はどこまでできるの?

ふるさと納税で税金を軽減できるといっても際限なく寄付できるわけではありません。
収入や家族構成によって、年間の上限額が決まっています。

「では、ふるさと納税にいくらまで使えるのだろう?」ということが気になりますが、目安となる控除限度額についてはあらかじめ試算できます。

総務省:ふるさと納税ポータルサイト 控除限度額目安

ふるさと納税にいくらまで使えるかは、ふるさと納税を取り扱っているWEBサイト(先述のふるさとチョイス、楽天ふるさと納税など)でもシミュレーションできます。

手続きも簡単!確定申告もいりません

では、どうやれば税の軽減措置を受けられるのでしょうか。

基本的には確定申告を行います。
「え!?確定申告するのか……」と尻込みした方、ご安心ください。

じつは確定申告不要の簡単手続きがあります。
これを「ワンストップ特例制度」といいます。

ワンストップ特例制度は、年間で5つの自治体の寄付までという上限がありますが、確定申告を行わずに簡単な記載で済む書類を送るだけで、ふるさと納税を完結する制度です。

■ワンストップ特例制度に必要な書類
寄附金税額控除に係る申告特例申請書(リンク先:PDF、総務省)
・個人番号が確認できるもの(マイナンバーカードまたは住民票)のコピー
・身分証(免許証など)のコピー
※マイナンバーカードがあるなら、その他の身分証等は不要です。

ただし、ワンストップ特例制度を利用するには注意点が2つあります。

  1. ふるさと納税にかかわらず確定申告をしない人に限る
    ワンストップ特例制度は会社員向けといわれることがあるように、事業主と違い確定申告の必要がない会社員の方々にとっては非常に便利な制度です。
  2. 所得税からの還付は行われず、すべて住民税から控除される
    50,000円の寄付をした場合、ワンストップ特例制度を使うと翌年の住民税だけで48,000円控除されるということです。

確定申告をする必要がなく、6か所以上の自治体に寄付をするのでもないかぎり、ワンストップ特例制度を利用するとよいでしょう。
特に「ふるさと納税をこれから始めてみたい」という方にしてみれば、この制度のおかげでふるさと納税のハードルが低くなってオススメです。

なお、上で紹介したふるさと納税サイトによって違いはありますが、たいてい寄付を選択するページで「ワンストップ特例制度」も選択できます。
確定申告をしない方は寄付と一緒に特例制度の申請もしておきましょう。

ワンストップ特例制度を申請すると後日、寄付先の自治体から申請書が送られてきます。
経験上このとき書類には、住所・氏名などほとんどの記載事項があらかじめ印字されています。
そのため、やることといえば、申請書に個人番号を記入し、チェック欄2か所へのチェックを済ませたら、マイナンバーカード両面のコピーを同封して返送するくらいです。

まずはお試しでふるさと納税してみよう

さて、ここまでくるとおわかりいただけると思いますが、「ふるさと納税」といっても面倒な納税手続きが必要なわけではありません。

感覚的には、返礼品と節税を楽しみにネットショッピングをしているようなものといえます。
そのうえ、ご自身が応援したい自治体に自分の意志で納税することができるわけです。

また一定の利用条件はあるものの、ワンストップ特例制度を使えば確定申告も必要ないので、どなたでも気楽に始められることでしょう。
寄付といっても、なにも限度額いっぱいに使わなければいけないものでもありませんし、どこにどれだけ寄付するかも1年間で決めればよいことです。

「ふるさと納税に興味はあるんだけれども……」と二の足を踏んでいる方がいらっしゃったら、まずは一度お試しのつもりで、ふるさと納税にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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