リーダーシップに悩んだら読みたい、チームマネジメントの書籍3選
リーダーシップを発揮してチームを成功に導くには、どんな考え方・行動が必要なのでしょうか。
ここでは、日本実業出版社が発行する『リーダーシップ論』の書籍から、それぞれ違った角度からチームマネージメントにアプローチしている書籍を3冊ご紹介します。
『プロジェクトリーダー実践教本』
◆1冊目は、リーダーシップを発揮するための考え方を解説する書籍です。
あなたが初めてプロジェクトを任されたなら、チームマネジメントに不安を覚えるのも当然です。
プロジェクトの成否を心配するあまり、つい「~~なんてできない」と否定的に考えてしまうこともあるかもしれません。
そんなときは、「~できない」から「どうしたらよいか」に発想を切り替えてみましょう。
たとえば著者は、次のような順を追って、発想の転換を提示しています。
- 権限が与えられていないから、リーダーシップを発揮できない
- 権限が与えられていなくても、リーダーシップを発揮するにはどうしたらよいか
- 権限がある人を巻き込めばいい
「リーダーを任されたから」という「他人ごと」の考え方で進めてしまうと、「やらされ感」だけが募って「~~なんてできない」と考えてしまいます。
ところが「どうすれば、できるようになるか」と考え方を切り替ええれば、プロジェクトも「自分ごと」になって「情熱」を注げるようになるのです。
成し遂げたいという情熱がなければ気持ちが「折れて」しまいます。情熱はリーダーシップを発揮する土台や源泉なのです。
『プロジェクトリーダー実践教本』35頁
「やらされている」という思い込みから発想を転換して、「自分ごと」と受け止めることでリーターシップを発揮していきましょう。
『目標達成するリーダーが絶対やらないチームの動かし方』
◆2冊目は、チームメンバーを本気にさせるマネジメント術の書籍です。
目標やノルマの達成に向けて、部下に発破をかけているのに、なかなか動いてくれない、といった不満を抱いたことはありませんか?
実は、ノルマを追及しても部下のやる気は引き出せないのです。
「今、やっていることの意義」を語らずして、目標のことばかりを言うと、間違いなく組織への満足度は下がる、ということなのです。
『目標達成するリーダーが絶対やらないチームの動かし方』15頁
チームメンバーは、「目標を達成する」ことのために入社したわけではありません。
チームを率いるためには、まずしっかりと意義や目的を説明しておく必要があるのです。
「どうやって」達成するかではなく、「なぜ」やるのか、その目的や意義を語ることで、メンバーの意欲を引き出しましょう。
【参考】優れたリーダーはどうやって行動を促すか(サイモン・シネック)
「なぜ」を伝えることの大切さについては、こちらもぜひご覧ください。
TEDで5500万回超、再生された人気講義です。
『「職場の問題」30の解決法』
◆3冊目は、リーダーが陥りやすいコミュニケーション上の問題を明らかにしてくれる本です。
仕事ができる上司に共通する傾向として、部下に対して一方的に自分だけ話し続けてしまうというものがあります。
『「職場の問題」30の解決法』85頁
「上司が話を聞いてくれない」という不満をよく耳にします。
原因は、できる上司であればあるほど、部下の話を最後まで聞かなくても結論が分かるので、途中で話に割って入ってしまうことにあります。
部下からすれば、せっかく相談しているのに途中で話を遮られたと感じます。
話したいのは自分なのに、上司の正論を聞かされるだけになって不満が募ります。
部下の「話を聞いてほしい」というニーズを無視することなく、上司は聞き役に徹することが大事なのですが、親身になるからこそ、良かれと思って口を出してしまうのです。
こうした問題を防ぐために、著者は「部下をクライアントと考えて接すること」を提案しています。
話好きのリーダーであっても、相手がクライアントであれば「相手の要望を黙って聞き、ニーズを引き出すこと」を自然と行えるのではないでしょうか。
部下の悩みに適切な解決策を提示するのも、リーダーの仕事なのかもしれません。
その一方で、悩みを聞いてほしいという部下の想いも汲んだうえで、よりよい信頼関係を構築した方がチームの運営が上手くいくこともあるのです。