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安全な債権かどうかの見極め方は?

 

債務者の危険度をランク付けしておく!

回収の見込みが確実に近い、安全な債権といえるかどうかを判断するうえで重要な要素となるのが債務者の財産状態です。どれほど高額な債権をもっていても「ないものからはとれない」わけですから、債権者としては常々債務者の信用状況をチェックして手遅れの事態になることを避けなければなりません。

財産状態というのは悪化していく過程で少なからず兆候が現れてきますので、債権者としては債務者の様子や取引先の状況の変化を見逃さないようにすることが大切です。具体的には図のように、初期症状が現れはじめ、徐々に様子の変化が深刻化してきます。

債権者は危険な兆候を察知したら、担保の追加の要請や相殺による回収、契約解除による債務者との関係断ち切りなど、緊急時に備えての対策を練らなければなりません。

とくに複数の債権者からの債務を抱える債務者の場合、信用状況が悪化しがちです。不誠実な債務者になると、夜逃げや財産隠しをはじめることもあるので、専門家と相談し、財産の保全手続きをとるとともに、今後の方針を検討するようにしましょう。

企業実務サポートクラブ
芥川基(弁護士)

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