音楽に関する面白雑学・豆知識5選
ジャズ、クラシック、現代音楽などいろいろなジャンルの音楽ネタです目次
閉店を知らせるBGMは「蛍の光」・・・ではない
閉店間際に流れるBGM。「蛍の光」だと思っていませんか?
じつは違います。
流れているのは「別れのワルツ」という曲だったのです。
なぜ間違えるのかというと、
- どちらも原曲は「オールド・ラング・サイン」
- 「蛍の光」は4拍子で「別れのワルツ」は3拍子
- 「蛍の光」の方に聞きなじみがある
といったところでしょうか。
音符のない楽譜がある!?ー“4分33秒”
実験音楽家として知られるジョン・ケージに『4分33秒』という楽曲があります。
“楽曲”とはいうものの、第3楽章まである楽譜のどこにも音符が記されていません。
各楽章にひとこと「TACET(タチェット)」と書かれてあるだけです。
TACETとは「音を出さない」というラテン語に由来し、「長い休み」を表す音楽用語です。
そこで4分33秒の間、作為的な音を出さず、聞き手にはその空間に聞こえてくる音を楽しんでもらいます。
ちなみに初演はピアノだったようですが、オーケストラで演奏?されたこともあります。
「猫ふんじゃった」~外国では猫は踏まれていない
子供のころに一度は聞いたことのある「猫ふんじゃった」。
この曲の歌詞は日本人が作詩したものですが、原曲は海外のものだそうです。
つまり「猫ふんじゃった」という曲名は日本名であって、万国共通ではありません。海外では
- 犬のワルツ
- ノミのマーチ
- アヒルの子たち
のように違う動物名で呼ばれていたりします。
それ以外にも「チョコレート」や「泥棒行進曲」なども。
踏まれた猫はいなかったんですね。良かった!
ハプニングをそのまま収録したジャズレコード
ジャズピアニストであるセロニアス・モンク。
彼のアルバム「モンクス・ミュージック(Monk’s Music)」の2曲目が”WELL YOU NEEDN’T”です。
この曲の最中、「コルトレーン!コルトレーン!」と叫ぶモンクの声が聞こえてきます。
じつはこれ、サックスプレーヤーであるジョン・コルトレーンが自分のパートに入りそびれたことに対して、モンクが催促した声がそのまま収録されているのです。
べつに演出ではありません。
それなのに録音しなおさないで発表するというところが、ちょっと面白いですね。
片手だけで弾くためのピアノ曲
ピアノは両手で弾くもの、というイメージが強いのですが、じつは片手で弾く曲もあります。しかもプロの作曲家が作曲し、プロのピアニストが演奏するもので、です。
その代表曲のひとつが『左手のためのピアノ協奏曲』。
戦争で右腕を失ったパウル・ヴィトゲンシュタインのためにモーリス・ラヴェルが作曲しました。
左手だけで演奏しますが、聞くだけでは片手で弾いているとは思えない、両手で弾く曲と遜色ないくらいの作品です。
お時間のあるときにでもぜひ一聴を。