預入先で変わる? 預金と貯金の違いはわかりますか
言葉の違いを説明できますか?普段、なにげなく区別せず使っていても実は意味が違うという言葉があります。
なんとなく日常会話では通じてしまうので問題ないのかもしれません。
ですが、ビジネスの上では形式的であっても適切な言葉づかいをしたいものです。
今回はこちらの言葉を考えてみましょう。
お金の蓄えを考えたとき、どちらを使うのが適切でしょうか。
銀行に預ける場合は「預金」それとも「貯金」?
預金と貯金という言葉があります。
文字通り「お金を貯める」から貯金、金融機関に「お金を預ける」から預金でよいでしょうか。
結論からいうと、こうなります。
- 銀行に預けるのが「預金」
- 郵便局(ゆうちょ銀行)に預けるのが「貯金」
このように、預け先の金融機関によって呼び方が変わります。
銀行や信用金庫にお金を預ける場合は「預金」です。
ゆうちょ銀行であるとか、JAバンクにお金を預ける場合は「貯金」です。
したがって定期預金も、ゆうちょ銀行に預けるなら「定期貯金」といいます。
ゆうちょ銀行も銀行なのだから、「預金」ではないの?という疑問もあるかもしれません。
細部は省きますが、郵政民営化以前からの事業なので、そのまま「貯金」という言葉を使っているようです(ゆうちょ銀行も“預金”保険法には加入しているのですが)。
余談ついでですが、郵政民営化法でも「郵便貯金銀行」と表現しているので、やはり貯金の方が適しているのでしょう。
この章において「郵便貯金銀行」とは、銀行業を営ませるために次条の定めるところに従い日本郵政株式会社が設立する株式会社をいう。
郵政民営化法 第九十四条
それはともかく、単純に「お金を貯める行為」も貯金といいます。子供のころ貯金箱にお金を貯めた経験のある方もいらっしゃるのではありませんか?
1円玉貯金、500円玉貯金というのも流行りましたね。
辞書によるなら、お金を貯める行為はどれも「貯金」です。
そこでお金を貯めるだけなら預金も貯金の一部ともいえますが、預入先とひもづくと「預金」になったり「貯金」になったりするのです。