テレワーク中に起こるリモートハラスメントとは?
テレワークの普及にあわせて注意したいリモートハラスメントとはテレワークの普及に伴って起こるようになったハラスメントです。
つまり、リモートワークに関係するハラスメントということですね。
略して「リモハラ」とも呼ばれます。
では、リモートで行われるハラスメントには、どのようなものがあるのでしょうか。
オンライン会議でプライベートに踏み込むリモハラ
たとえば自宅からオンライン会議を実施している場合を考えてみましょう。
自宅からリモートで参加している社員に対して、社内にいる参加者が背景に映った部屋の様子をからかったり、「部屋のなかをもっと見せろ」と迫ったりするような行為です。
リモハラした社員にとっては、軽い冗談でコミュニケーションをとっているつもりかもしれません。
しかしながら、業務に関係ないプライベートを執拗に追及するのは、プライバシーの侵害に当たるおそれがあるわけですね。
姿が見えないからといって過剰な監視はリモハラに
テレワーク中の部下を管理するためだからといって、カメラを常時オンにしておくよう指示したり、さぼっているのではないかと詰問したりするのはどうでしょうか。
この場合、社員を精神的に追い詰めることになりかねません。
海外でも過度な監視がプライバシーの侵害として訴訟になっているケースもあると聞きます。
日本も例外ではないでしょう。
マネージャーとして部下の仕事を把握したいという気持ちから出たことかもしれません。
たとえそうであったとしても、管理の行き過ぎには注意しましょう。
リモハラは「個の侵害」にあたります
これらはパワハラの6類型でいうところの「個の侵害」にあたります。
個の侵害
厚生労働省:あかるい職場応援団「ハラスメントの類型と種類」
私的なことに過度に立ち入るパワハラ
労働者を職場外でも継続的に監視したり、個人の私物を写真で撮影したりすること、また、上司との面談等で話した性的指向・性自認や病歴、不妊治療等の機微な個人情報について、本人の了解を得ずに、他の労働者に暴露することは、「個の侵害」型のパワハラに該当すると考えられます。
働く環境が変わることで、悪意はなくても思いもよらぬところでハラスメントになることもあるのかもしれません。
本当に業務に必要な発言なのかどうかを踏まえ、慎重に対応しましょう。
ところで、自宅からのオンライン会議で部屋の中が見えてしまうことに抵抗のある方もいらっしゃるでしょう。そのためか最近はカメラなし・マイクだけという打ち合わせも増えています。
自宅でオンライン会議をすると思いもよらないことが起きることもあるかもしれません。
WEB会議ツールでは背景をぼかしたり、特定の画像に差し替えたりすることができます。
そういった設定を使うことも検討してみてはいかがでしょうか。