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部下育成力を向上させるコミュニケーションのポイントとは

「なりたい会社」になるヒント

先日、ある企業での管理職向け研修で、「部下や後輩を指導していて気になるところ」をお聞きしたところ、次のような意見が出ました。

  • 相手の目を見てあいさつができない
  • 自分が困っていることをうまく説明できない
  • 言われたことはできるが、柔軟性・応用力がない
  • 価値観がバラバラで、どう対応したらいいかわからない

同様の研修や日常的なお客様からの相談内容からも、「マナーが悪い」「コミュニケーション力がない」という意見が必ずといっていいほど出ます。
もちろん、部下側への一定の教育は必要ですが、これからはリーダー層がいままで以上に部下の指導と育成を担う立場になることが求められています。

そのためにも、上司から部下に対する関わり方、マネジメント方法を変えていく必要があるのです。
ここでは、部下とのコミュニケーション力を向上させるポイントをお伝えします。

上司から声をかける

1.完全個別対応

一人ひとり感じ方や価値観が違う部下を育成するためには、「完全個別対応」を前提に関わる必要があります。
たとえば、「すばらしいね!」という褒め言葉はAさんにはヒットしたけどBさんには怪訝な顔をされる、ということも起こりえます。
また、モチベーションがアップするポイントを個別に見極める必要があります。

2.実践して慣れる

コミュニケーションは、どんなに知識をもっていても実践できなければ宝の持ち腐れです。
褒め言葉など、慣れない言葉を口にすることは、最初は違和感があるかもしれませんが、とにかくやってみることが大事です。
恥ずかしくてもそのうち慣れます。そして、どんな小さなことでも、あなたの変化を必ず部下は見ています。

3.テクニックより信頼関係

コミュニケーションのテクニックはもちろん大事ですが、心がこもっていないと相手に伝わってしまいます。
相手を尊重した態度で接することができているかどうかが信頼関係を築くうえでのポイントです。

そして最後に一番大事なことは、部下から話しかけてくるのを待つのではなく、上司から部下に声をかけるということです。
ぜひ、この三つのポイントを意識して、ご自分からコミュニケーションをスタートしてみてください。

月刊「ニュートップL.」 2011年8月号
吉川直子(コーチ型人材コンサルタント)


掲載内容は取材当時のものです。
現在の情報と異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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